疾病偽装、医療偽装、論より回避の実証編、その2

急激なほてり、発熱、発汗にも、薬剤よりも遮音材

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1版  201463日(同年89日改訂版)

 

【 はじめに 】

 

私の名前は戸ア貴裕です。本書のタイトルにある医療偽装という点で、日本における医療の現状、特に、2000年前後から「お医者さんに相談」広告の急増していることに違和感をお持ちの方は、「日本語では知らされない精神医学の嘘 〜精神医学の嘘から、グローバル製薬企業が日本市場に仕掛けた『うつ病キャンペーン』まで。〜」をお読みください。主に精神医療という医療詐欺システムのグローバル化に端を発する話ですが、英語圏ではこれを告発する専門家やジャーナリストがいる一方で、日本のメディアが伝えない、日本の権威が議論しない根本的な詐欺のからくり、そして、日本において、この精神医療のやり方をお手本とし、実証を必要といないあやふやな病名と診断を利用した医療偽装により、多くの国民を患者として飼い殺しにする集金システムがあちこちで構築され、さらに維持拡大されつつある、その一端に気が付くことができ、また、言いがかり診断を論破する知識も身に付くでしょう。

さて、ここ数年の夏は、ニュースサイトを開けば連日熱中症のニュースにあたる、テレビをつけておけば連日熱中症のニュースや話題にあたる、というくらいの頻度で熱中症の情報が溢れていました。日本人はいつからそんなに発熱、発汗するようになったのでしょう。

皆さんの中で、1990年前後から今日の間で、顔など体の一部が急に火照り出す、急激な発熱や発汗がある、睡眠をとっても体がだるい、そういった一時的な現象が不定期に発生するようになった、しかし原因は確定できていない、という方はいらっしゃいますでしょうか。

本書は、既に医学や音響に関する研究分野において、全て一時的な現象としての、頭痛、偏頭痛、急激なほてり、発熱、発汗、膝のぐらつきや痛み、平衡感覚の喪失、思考や短期記憶の鈍化、どもり、胸のむかつき、息苦しさ、咳、目のかすみや痛み、疲労感、倦怠感、焦燥感等の体調不良を、超音波、もしくは、超低周波音により演出可能であることが実証されており、それら研究成果を利用(悪用)し、持ち運びや車載可能なものでさえ1km前後からそれ以上の射程距離で、個別の人物や特定の範囲を目標とできる超音波機器の販売されていることから、人体実験で試すことのできない論よりも、回避の実証、つまり、これら現象の原因を超音波、もしくは超音波機器で生成可能な超低周波音と仮定し、まずは防御の容易な超音波に的を絞り、実際に、遮音材や制振材といった音波の伝播を遮断する素材で回避もしくは軽減可能であることの確認できた現象につき、回避策とその効果を簡潔にまとめたシリーズの第2回です。なお、この犯罪の全体像につきましては、こちらの文書をご参照ください。

1では、痛みや熱の発生過程を防止する理屈とともに、頭痛、偏頭痛、それから膝のぐらつきや痛みの回避策として、遮音材を仕込んだヘッドバンドの作り方と効果を取り上げました。

今回取り上げるのは、一時的かつ急激な発熱、発汗の回避策になります。1でも触れました通り、夜中に汗だくで目を覚ますという、まるでテレビドラマのような現象は、体の組織のうち骨だけの温度を、5℃から10℃程度急激に上昇させることの可能な超音波で演出でき、そして、超音波が周波数の高い音波であるがゆえに、遮音材で比較的容易に防御できるのです。

 

1【 実測データ 】

 

本書で扱う発熱及び発汗現象がどのようなものか、まずは数値で示すこととします。

後に特徴を示します通り、本書で扱う現象は、一定の場所に止まっていなければ発生しません。目標が動いていては狙いが定まらないということです。そこで、特に一定の場所に長く止まっているという条件を安定的に満たし、実際に現象の発生が頻繁にある、就寝時のデータをご紹介します。なお、日時が異なる点を除き、グラフのスケールは全て同じです。

グラフ1A及び1Bは、就寝時の衣服内温湿度変化、つまり、服の中の温度と湿度の変化を示すグラフになります。温湿度計は衣服内、胸の位置にあり、湿度の上昇は発汗のあったことを示します。


2つのグラフともに、「ベッド入」とある時間に一旦温度が下がり、そこから40℃まで上昇し、10分前後40℃を保った状態が続いた後、徐々に下がっています。これが真冬、かつ暖房なしの状態です。

そして、次のグラフ2A及び2Bが、ベッドの周囲を遮音材で防御した後の記録になります。

 

グラフ2A及び2Bともに、20145月末のデータです。「ベッド入」とある時間に一旦温度が下がり、その後上昇はしていますが、最高でも2A36.0℃、2B36.5℃止まりです。

睡眠中の体温変化について、本書の観点からみて情報のまとまっている資料に、社団法人 環境情報科学センターが平成20年度環境省請負業務報告書としてまとめた「平成20年度ヒートアイランド対策の環境影響等に関する調査業務報告書」の「I章 気温の上昇が睡眠に及ぼす影響」があります。また、睡眠時の体温変化に関する非常にわかりやすいグラフが、株式会社東京熱学の「温度と熱のQ&A Question5 人間の体温は変化するの?」にあります。これらの資料によりますと、睡眠時、つまり、入眠から起床にかけて、人の体温は下がりますし、その変化は1℃以下になります。そして、睡眠時の体温が低下する原因は、入眠初期が手足からの放熱であり、その数時間後からが、発汗による体温調節となります。

それから、主に女性の健康管理用途として、衣服内温度を記録する機器が販売されているのですが、こちらのデータによると、やはり就寝中の衣服内温度変化は1℃前後であり、2℃近い温度上昇になると(それでも37.5℃弱)、体がだるいという記録があります。

こういった情報からも、連日40℃まで上昇させられては、体がだるいどころの話ではないことがお分かりになるかと思います。本人の能力や努力に関係なく、最低限の社会生活を営むことさえも困難になるでしょう。

そして仮に、これが2℃少々の上昇に調整されれば、睡眠をとっても体がだるいという現象を演出可能、という事もお分かりになるかと思います。疾病偽装の初期段階では、本人が体の不調を疑う程度、周囲が医師の診察を勧められる程度で充分ですから、連日40℃といった極端な演出は少ないでしょう。

衣服内温湿度記録は、もはや演出の域を超えた20138月よりほぼ毎日24時間、10か月間にわたって行っていますが、1回だけ41℃を記録した例外を除き、遮音材による防御のない場合での温度上昇は、計ったように40℃近くで止まります。40℃よりも上げてしまうと細胞に物理的な損傷を与えてしまう可能性、つまり、疾病偽装ではなく傷害事件になってしまう可能性があるからかもしれません。

さて、グラフの説明ですが、遮音材による防御の無い状態、衣服内温度が40℃に達している2つのグラフについては、グラフ1A201414日から5日にかけて、グラフ1Bが同年21日から2日にかけての記録、つまり真冬の記録であり、室内の暖房は行っていない状態での計測です。

参考として、計測を行ったマンションは東京23区内にあるのですが、気象庁の過去データ検索から、東京都東京の10分毎のデータを見ると、グラフ1Aについて、ベッドに入った時刻(500:10)の外気温が5.1℃、最高温度記録中(501:30)の外気温は4.7℃と、時間とともに下がっています。グラフ1Bについては、外気温がそれぞれ、8.5℃(120:19)、及び8.2℃(121:10)です。

一方で、遮音材による対策後のデータについては、グラフ2A2014528日から29日にかけて、グラフ2Bが同年530日から31日にかけての記録であり、両日とも空調は使用していません。

同じく参考として、気象庁の過去データ検索によれば、グラフ2Aについては、ベッドに入った時刻(2817:30)の外気温が24.3℃、最高温度記録中(2818:10)の外気温が23.5℃です。最高温度とはいっても36℃ですので、就寝中の衣服内温度として取り立てて問題とするような温度ではありません。グラフ2Bについては、それぞれ24.3℃(3019:42)、及び23.5℃(3020:42)です。

湿度に関しては、グラフ1A及び1Bにおける急激な上昇を除き、気象庁データの湿度変化とおおむね符合しています。よって、グラフ1A及び1Bよりも、2A及び2Bのグラフのほうで平均湿度が高いのは、気候条件の差の現れであり、特に問題となる発汗を示すものではありません。急激な発汗を示すデータとして注目すべきは、1A及び1Bにおける、急激な湿度上昇になります。

ちなみに、温湿度計(温湿度データロガー)はもう1つあり、就寝中、背中側の衣服内で計測すると、胸側が40℃に達していても、背中側は37℃程度までしか上がらない、上半身を遮音板で囲むと、上半身ではなく下半身の温度が上がるようになる、といった、眠っている間に発信されている超音波の音源の方向や、目標としている位置が推測できるような温湿度データが採取できます。

2014724日追記

先に示しましたグラフ2A及び2Bは、上半身部分のみを遮音材で防御した就寝時のグラフでしたが、以下に示しますグラフ3A及び3Bは、全身を遮音材で防御した、つまり、遮音材で6面を囲んだ空間に全身を収めて就寝した際のグラフになります。

 

上半身のみの防御の場合に比べ、温度上昇(茶線)だけではなく、湿度上昇(青線)の抑えられていることがお分かりになると思います。上半身のみの防御でも効果はあるものの、下半身が狙われることによる全身の発汗までは止められてはいなかった、ということになります。

気象庁データ(外気温)につきましては、就寝中の最高気温及び最低気温が、グラフ3Aでそれぞれ22.7℃及び21.8℃、グラフ3Bでそれぞれ25.2℃及び24.8℃となっています。

なお、ベッド周りで、特に壁に面した部分では、当初遮音材1重で防御できていた温度上昇が完全には防御できなくなったことがありました。現在は壁に面した部分の遮音材を2重もしくは3重にすることで温度上昇を防ぐことができていますので、おそらくは音圧を上げたのだと思います。それから、グラフ3Aで、ベッドから出た後に温度と湿度が急に上昇している部分がありますが、これは、部屋の中で、遮音材で防御できていない場所に移動した際の温湿度上昇です。

 

2【 超音波と骨と熱 】

 

超音波と骨と熱との関係、つまり、超音波により急激な発熱、発汗現象の発生する原理、それから、遮音材で超音波を回避できる原理については、便乗編2において医学論文などを挙げながら詳しく説明しています。また、本書でグラフを示しました温湿度データの計測方法及び計測条件についても同書で説明していますので、詳しい原理と計測方法をお知りになりたい方は、同書をご参照ください。なお、同書では、就寝時だけではなく、出勤時のデータも解説しています。

それから、超音波といわれてピンとこない方のために、本書の付録として、付録1 音波、超音波、超音波兵器と防音の初歩知識 をご用意しましたので、理解の取り掛かりとなれば幸いです。同付録の内容は、便乗編2、及び、1の付録と共通です。

 

3【 現象の特徴 】

 

さて、今回取り扱う発熱、発汗現象には、以下のようにいくつかの特徴があります。以下の特徴は便乗編2でも示していますが、現象が同じかどうかの判断に必要なため、少々解説を加えています。

 

超音波機器による、発熱、発汗現象の特徴

1  3秒から5秒程度で急激に体が発熱し、発汗する。

2  指向性と範囲がある。

指向性があるというのは、注意深く意識すると、一定の方向から熱を感じるということであり、範囲があるとは、30cm程度、もしくはそれ以上体を移動させると一瞬で熱を感じなくなるということです。そして多くの場合、頭部だけ、上半身だけ、胸側だけ、背中側だけ、手元だけ、下半身だけ、といった体の一部分や一側面を中心に、発熱と発汗が始まります。目標が移動していると狙いが定まらず、一定の場所に止まっている場合にしか現象は始まりません。よって、簡単な回避策は、体の場所を移動するということになります。

3  熱を感じる範囲を離れても、上昇した体温が元に戻るまでには5分から10分程度かかる。

この状態は、体の芯から温まった状態、例えるならば、温泉で充分に温まった後、風に当たって涼んでいる時、皮膚表面は涼しさを感じているにもかかわらず、体の芯が熱を持っているためになかなか汗が止まらない、という状態と酷似しています。骨だけが極端に発熱していることを考えれば、納得の現象です。

4  同範囲で、水や油の温度は上昇しない。

5  同範囲で、PVC(ポリ塩化ビニル)等のプラスチック繊維やナイロン繊維が温まる。

6  遮音材もしくは制振材で、発熱及び発汗現象を回避もしくは軽減できる。

7  同現象の発生時、マイクロ波は検知されない。

8  派生現象として、プラスチック、金属や衣服と肌との接触面で肌が擦り切れることがある。

通常、発熱及び発汗現象については、疾病や自然現象として捉えますから、特に現象の頻度が低い場合には全く気が付かない特徴だと思いますし、そもそも頻度の低い場合には人為的な演出を疑ったりはしないでしょう。

そのため、注意して観察したり実験したりしないとわからないことではありますが、上記特徴に当てはまる項目の多い発熱及び発汗現象である場合には、本書でお話しする現象と同じ現象である可能性が高くなります。

ちなみに、これは男性限定ですが、本現象で直接発熱しない体の部分があります。男性器です。男性器は、骨が無く、他の骨からも比較的離れているという、人体の構造上希少な部分になります。性器部分を狙った演出、つまり、性器が発熱しているかのような現象も実際に演出されますが、注意して調べると、発熱しているのは骨盤部分であることがわかります。

 

4【 回避策と効果 】

 

最も簡単な回避策は、先にお話ししました通り、体の場所を移動する、という方法になります。ただし、日常生活において頻繁に移動している、という方はいらっしゃるにしても、地球上で常に移動しているという人は(おそらく)いません。就寝中などは自らの意思で移動することができませんし、食事中、デスクワークの方の就業中などは、頻繁にあちこち動き回るわけにいきません。

それから、1でご紹介したヘッドバンドも、今回取り上げている発熱、発汗現象の回避策とはなりません。頭痛や偏頭痛は頭を狙えばよいわけですが、発熱、発汗は、骨のある場所であれば体のどの部分を狙ってもよいのです。さらにいえば、40℃などという高温まで上げる必要もなく、狙う場所によってさまざまな体の異常を疑わせ、社会的地位を低下させるとともに、患者として飼い殺しにすることが可能です。

さて、今回ご紹介する回避策も、1に同じく、遮音です。部屋全体を遮音構造にしたり、仕事用に遮音構造の事務所を用意したりできるほど経済的な余裕のある方であれば問題ありませんが、そのようなケースは少ないでしょう。

しかし、プライベートな空間だけでも、就寝中の空間だけでも、生活の維持に影響するような体温上昇や発汗を防ぐことができれば、ずいぶんと楽になります。

私が使用したのは、積水化学工業製の制振シートである「カルムーンシート」(積水化学工業による解説ページはこちら)、それから、1で使用した制振・防音シートです。両者ともに、音源方向(熱を感じる方向)に設置することで、発熱、発汗現象が回避できています。

昨年8月以来、私の部屋では毎日のことですので実験しやすいのですが、例えば、カルムーンシートは厚さ1.3mm、幅30cm、長さ50cmの板状の遮音材(制振シート)であり、これを手にもって音源方向(熱を感じる方向)にかざすと、シートで隠れる部分は涼しく、隠れていない部分は発熱、発汗するという、非常にわかりやすい現象が確認できます(感熱センサーを使用した簡単な動画はこちら。)。

1で使用した制振・防音シートでも効果があると言いましたが、今回の用途には主にカルムーンシートを使用しています。その理由は、制振・防音シートよりも軽く、また、制振・防音シートのように柔らかくなく変形しにくいため、壁や天井に使用する場合の落下防止措置を講ずる必要があまりなく、後にご紹介するテスト用の遮音板作成等に利用しやすいためです。

なお、メーカーのページにもあるとおり、カルムーンシートには、一般、船舶タイプ、及びアルミタイプの3種類がありますが、私が使用したのは、一般タイプ、つまり、一般的な室内での使用を想定したタイプになります。

さて、それではどのように使用するかです。可聴音(耳に聞こえる音)に対する防音とは違い、本書で問題としている超音波遮断用途の場合、注意すべき点が1つあります。

通常は、つまり、可聴音に対する防音を考える場合には、メーカーのページにあるように、振動している構造物、つまり、音を発生させている構造物もしくは音を伝搬させている構造物、例えば、壁、床、天井やダクト等にシートを貼る際、面積が大きい場合には、シートとシートの間隔をあけても効果が期待できます。

一方で、超音波には、音波の伝搬範囲を絞り込みやすいという性質があり、実際に医療や工業の分野では、少なくとも1ミリメートル単位での調整が当たり前、つまり、シートとシートとの間をあけてしまうと、隙間から狙いを定めることが可能ということです。そして実際に試してみたところ、やはり大き目の隙間があるとそこから狙われることになります。よって、シートとシートとの間になるべく隙間を作ってはいけない、隙間があるとせっかくの遮音材が無駄になってしまう、ということになります。

それから、カルムーンシートの取り扱いについてですが、軽いとはいえ、やはりそれなりの重量がありますので(1枚当たり600g)、床に落としたりすると、自重で金属部分が変形し、修復はほぼ不可能となります。また、金属部分が薄いため、角が体に当たると負傷する可能性がありますので、お気を付けください。それから、壁、床や天井に張り付ける場合、粘着剤が強力なため、一度張り付けるとはがすことはできず、一度はがしたシートは変形してしまい、再使用できないとお考えください。

そうすると、隙間なく貼り付けることが困難ではないか、と思われるかもしれません。その通りです。そのため、天井などの高いところには応用できないものの(落下による事故を防ぐため。)、本書では以降、粘着剤で張り付けずに使用する方法もご紹介します。

それでは、実際に効果のあった使用方法です。

はじめに、ベッド周りについては、便乗編2でお話ししている通り、ベッドをまたぐ形でテーブルを置き、その周囲を遮音材で囲っています。先の注意点の通り隙間なく遮音材で囲めばよいので、説明は不要でしょう。この方法の場合、粘着剤を使用せずとも(剥離紙をはがさずとも)、透明な包装用テープ等で位置を固定することができます。

また、ベッドの下側については、床の上にカルムーンシートを敷き詰め、透明な包装用テープで位置を固定し、その上にPVC製のチェアマットを載せ、個々のシートが移動しないようにしています。私の部屋は床がフローリングなのでこの方法が可能ですが、床が絨毯で取り外せないような場合には、それなりの大きさのプラスチック板にカルムーンシートを挟んで固定するような形で設置が可能かと思います。この場合も、プラスチック板に対し、カルムーンシートの粘着剤を使用して隙間なく張り付けることは困難ですので、テープによる固定がおすすめです。

便乗編2の段階では、1で使用した制振・防音シートも使用しており、現在も一部使用していますが、結果として前後上下左右の6面全てを遮音しないとならなくなったため、カルムーンシートを多用することとなりました。

6面全てというのは、常に6面を遮音する必要があるということではなく、同時に熱を感じる方向は1方向であり、こちらが対処すると、別方向から熱を感じるようになり、イタチごっこの結果、6面全ての方向を遮音する必要が出たということです。それから、部屋の中で移動すると、移動した先で熱を感じるようになるまでに数十秒から数分のタイムラグがありますので、あくまで推測ですが、音源となる機器は2台ほどではないかと思います。

このような理由で、床、壁、天井も遮音材で覆う必要があるのですが、窓やキッチン、それからビルトイン家具の置かれている場所等、遮音材を張り付けることが難しい場所の前や、覆いきれていない方向の遮音に、写真1の移動遮音板を作成しました。


 この移動遮音板は、テスト用に試作したものの、あまりに効果が高いために常備品となり、現在のところ3枚存在します。使用方法は、部屋で座っている時にはその場所に遮音効果のある位置に置き、寝る時にはベッドの位置に対して遮音効果のある位置に移動させる、といったところです。現在もベッドで6面全てを遮音できているのは上半身部分のみになり、下半身を狙える方向に、この移動遮音板を利用しています。

移動遮音板を必要とするまで現象を特定されている方は少ないと思いますし、また、仮に本書で問題としている発熱、発汗現象を疑い、同じ現象かどうか確かめるだけであれば、カルムーンシート等の遮音材で試すことができますので、作成した移動遮音板については、構造だけを簡単にご説明します。

同移動遮音板は、オフィス用のパーティションを改造したもので、もともと設置されていたパネルを取り除き、別途サイズ指定で発注したPVC2枚でカルムーンシートを挟み込むように設置しています。

使用したパーティションのサイズは、足の部分を除き、縦160cm、横80cmになりますが、これは、遮音したい範囲というよりも、下側の隙間が狭く、それなりに高さがあり、部屋の中の移動に問題の無い横幅があり、値段の手頃なもの、かつ、分解して内側に遮音シートを設置できるという条件で探した商品が、このサイズであったという理由によります。ちなみに、私の身長が170cmですので、この移動遮音板の前にまっすぐに立つと、頭の上だけが発熱するという現象が毎日頻繁に起こっています。

さて、今回お話しした回避策は、特にこの移動遮音板を作成しなければできない回避策ではなく、通常の遮音材の使用、もしくは使用方法の工夫により可能な回避策になります。理屈さえわかれば、もっと効率的な回避策を考え付く方もいらっしゃることでしょう。

 

5【 医療偽装社会 】

 

おそらく、発熱、発汗現象を不定期に作り出す程度の段階では、ご自身もそれが人為的な行為による現象かもしれないなどと疑うことはないでしょうし、このような疾病偽装の対象者には心当たりなど無い場合がほとんどですので、ご自身がそのような目標にされているなどと考えるのはばかばかしい、と思うかもしれません。私もそう思っていました。

本書の内容は、見方を変えれば、多くの体調不良を、超音波による現象として人為的に作り出しながら、医療で対処すべき問題、つまり、あたかも本人の問題であるかのように、あたかも本人が不運であるかのように偽装し、機会を奪ったり、社会的地位を下げたり、客観的検査方法の無い定義のあやふやな病名と診断で人を患者として飼い殺しにしたり、社会的に排除したりできる、その一方で、新しい病名を発明したり、治療と称する方法や薬品を発明したり、医療に係る法制度を整備したりと、医学、医療を偽装した社会システムに金が流れる、それまでまともであった医療領域がこれに侵食される、そのような、勝ち組負け組の二元論に陥った愚かな人々の支える疾病偽装犯罪と医療偽装集金システムの蜜月ともいうべき真実を知り、対処するための小さな抵抗ということになります。

繰り返しになりますが、医療偽装社会という点で、現在の日本における医療の現状、特に、2000年前後から「お医者さんに相談」広告の急増していることに違和感をお持ちの方は、「日本語では知らされない精神医学の嘘 〜精神医学の嘘から、グローバル製薬企業が日本市場に仕掛けた『うつ病キャンペーン』まで。〜」をお読みください。主に精神医療という医療詐欺システムのグローバル化に端を発する話になりますが、英語圏ではこれを告発する専門家やジャーナリストがいる一方で、日本のメディアが伝えない、日本の権威が議論しない根本的なからくり、詐欺の技術、そして、日本において、実証を必要といないあやふやな病名と診断を利用した医療偽装により、多くの国民を患者として飼い殺しにする集金システムがあちこちで構築され、さらに維持拡大されつつある、その一端に気が付くことができるでしょう。

 

6【 電磁波ではない 】

 

以前より私のサイトをご覧になっている方ならご存知かもしれませんが、私は以前、120名を超える同様の被害を訴える方々に直接お会いしてお話を聞きました。その中でも、特に積極的に接触してくる一方で真相の追求に消極的な人々は口をそろえて、原因は電磁波による攻撃だと言いました。

しかし、そもそも電磁波と言われても、可視光を含めてその周波数範囲は広いですから、全ての体調不良を電磁波の一言で片づけ、口をそろえて話すという状況が、非常に不可解でなりませんでした。

私はこれまでに、疾病偽装、つまり症状の捏造に使用される手口として電磁波に言及したことはありませんし、わざわざ電磁波ではない、という意見を述べたこともありませんでした。まずは、参加する人々の立場は異なれ、医療や安全安心を偽装した集金システム、社会システムが成立しているという全体像、つまりその仕組みや動機を探し出して示すことを優先し、実験による検証や技術的な検証を後回しにしたこともあるのですが、しかし、検証を重ねれば重ねるほど、完全否定には至らないものの、少なくとも体調不良の演出に関しては、やはり電磁波というのはプロパガンダの類ではないかという、かねてからの疑問が大きくなってきています。

理由として、本書冒頭で挙げたような体調不良の原因が電磁波であることを示す根拠がなく、かつ、電磁波であれば起こる可能性のある現象も発生していない、例えば、発熱及び発汗現象が赤外線、マイクロ波やテラヘルツ波といった電磁波によるものであれば、ほぼ同じ場所にある水や油の温度上昇が記録できる可能性があるわけですが、そのような現象は一度も確認できず、実際に発熱しているのは皮膚ではなく、便乗編2で示した医学論文でも超音波により発熱することの実証されている骨であり、遮音材で回避でき、かつマイクロ波検知器が反応したこともない、という事実があるためです。

とはいえ、案件によって手口の異なる可能性もありますから、仮に、人為的な体調不良の演出を疑うことがあったとしても、人の意見をうのみにする前に、その根拠を聞いてみてください。アインシュタインの言う通り、本当に理解している人であれば、6歳の子供にもわかるくらいの説明ができるはずです。それに、ご自身で理解できないことをうのみにすると、例え騙されたにしても、その代償はご自身や大切な人々にのしかかることになります。

 

【 第2回のおわりに 】

 

疾病偽装という点では、本人が体の不調を疑う程度、周囲が医師の診察を勧められる程度で充分ですから、本書で示したような、連日40℃といった極端な演出はしないでしょう。

しかし、極端な演出をせずとも本人に体の不調を疑わせたり、医師の診察をすすめたりできるということは、疾病を偽装した犯罪であるということの証明を難しくするばかりか、この犯罪が、本人にさえ気づかれずに遂行できる可能性の高い犯罪であるということを示しています。

都合のいい嘘に便乗する人々は絶えないかもしれません。多くの人々にとって、そのようにしなければ生きていけない、少なくともそう思い込ませる、社会システムがあるからです。しかし一方で、真実を明らかにしようとする人々は大勢いるのです。

以上、お読みいただき、ありがとうございました。

 

本書の背景となる犯罪を私に訴えながらも亡くなった清水由貴子さん、

そして、同犯罪を訴えるすべての方々に捧げます。

201463

戸ア 貴裕

 

【 主な出典、参考文献等 】

 

1.    Carstensen et al. (1989) “Ultrasonic heating of the skull” J. Acoust. Soc. Am., Vol. 87, No. 3, March 1990

*同論文は、Acoustical Society of America の以下のURLから購入できます。

http://asadl.org/jasa/resource/1/jasman/v87/i3/p1310_s1

2.  騒音・振動環境入門中野有朋 著 2010 620 1版第1 オーム社

3.  過去の気象データ検索」 気象庁

4.    平成20年度ヒートアイランド対策の環境影響等に関する調査業務報告書」 平成20年度環境省請負業務報告書 社団法人 環境情報科学センター(上記リンクは、同報告書の「1章 気温の上昇が睡眠に及ぼす影響」になります。)

5.    温度と熱のQ&A Question5 人間の体温は変化するの?」 株式会社東京熱学

6.  医療から見た熱中症 Heat related illness」 日本救急医学会「熱中症に関する委員会」作成 平成24年度環境省熱中症に係る自治体等担当者向け講習会資料

7.  超音波技術入門―発信から受信まで宇田川義夫 編著 2010 130 初版1 日刊工業新聞社

 

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2014629

戸ア 貴裕

 

付録1【 音波、超音波、超音波兵器と防音の初歩知識 】

 

超音波を理解するために、まずは、音波についての基本です。例えば、スピーカーから発生した音が空気中を伝わり、耳に届いて音として認識されるまでを考えてみます。この場合、スピーカーの振動により圧力が発生し、その圧力が空気を押しのけようとし、押しのけられた空気は元にもどろうとし、その繰り返しが空気圧の高い部分と低い部分の繰り返し(音波)となって空気中を伝わり、鼓膜を振動させ、脳が音として認識します(図1)。音波は、物体の振動によって発生するのです。

1に対し、空気圧の高い部分と低い部分を文字で示した図が図2になり、さらに、波長のイメージをつかんでいただくために、音波をグラフに対応させた図が図3になります。なお、本書を理解するために、図3のグラフを理解する必要はありません。図3の赤字で示したように、波長というのが、音圧の同じ場所を結んだ長さを表しているというイメージだけ持っていただければ十分です。

音波のイメージがつかめたところで、超音波です。耳に聞こえる音の場合、音源の振動が細かくなればなるほど音は高くなります。そして、振動が細かすぎると聞こえなくなります。これが超音波です。

振動の細かさを表す用語は周波数であり、単位には1秒間に何回振動するかを表す、Hz(ヘルツ)が使用されます。よって、先ほどの超音波の説明は、周波数が高ければ高いほど音は高くなり、高すぎると耳に聞こえなくなり、これが超音波、と言い換えることができます。定義上、超音波はその周波数が20kHz以上であり(1秒間に20,000回以上の振動ということです。)、20kHzの音波を、かろうじて耳に聞こえる最も高い音とすると、その波長は約16mmになります。これまでの話から、振動が細かくなればなるほど、つまり、周波数が高くなればなるほど、波長の短くなることがイメージできるかと思います。

一方で、音圧は、耳に聞こえる音波の場合、音の大きさに関係します。音圧が高くなると、大きな音として聞こえます。同じ高さの音でも、音が大きすぎれば、耳が痛くなったり、体が振動を感じたりすることさえあるでしょう。それが、音圧の違いです。超音波にも、耳に聞こえないだけで、音圧は存在します。音圧の単位にはデシベル(dB)が利用されることが多くあります。デシベルの大小と耳に聞こえる音の大きさの関係は単純に比例しませんが、本書に関係する範囲では、音圧が大きければ、音波で伝達されるエネルギーも大きくなる、というイメージを持っていただければ十分です。

次に、超音波のみならず、音波が物に当たった場合、そのままの方向に伝えられる、反射される、拡散される、吸収されるといった現象が起こり、通常はこれら現象の組み合わせが起こります。そして、音波の伝わった物質は振動し、音波を吸収した物質の温度は上昇します。

対象が人体であっても同じであり、伝わる先の物質により異なる反射の割合(反射率。)を利用することで、体内のエコー検査等が行えるわけです。そして、本文でお話しした通り、人体の組織の中で、圧倒的に超音波を吸収しやすい組織が骨になります。骨だけの温度が5℃から10℃上昇することを想像してみてください。立派な兵器になると思いませんか。

ちなみに、相手は音波ですから、それなりの防音設備を備えている場合を除き、例えば大きな声、音楽や騒音が、窓ガラス越し、壁越し、天井越し、床越しに聞こえる、つまり伝わるように、それなりの音圧の超音波が送信されれば、車の中や建物の中にいても伝わることになります。しかも、可聴音(耳に聞こえる音)に比べ、超音波はその伝えたい範囲が絞りやすいという性質を持っています。

それから、仮に超音波機器が使用されているとしても、視線の届かない場所であれば目標を確認できないだろうと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、超音波というのは、先にお話しした医療におけるエコー検査や工業分野における非破壊検査のように、視線の届かない場所にある生物や物体の形状や位置を把握することにも利用できるのです。通常、超音波を発信する機器は、電気信号を振動に変換すると同時に、振動を電気信号に変換することのできるトランスデューサを使用しますので、超音波が発信できるということは、反射した超音波を受信することも可能ということになり、よって、目標の場所を壁の向こう側から把握することも可能なのです。

さて、先ほどの振動や熱の話から、超音波を人体に向けて発信するということは、人体にエネルギーを打ち込んでいるのと同じであることがイメージできるかと思います。このエネルギーが大きければ、人を殺傷することも可能であり、可聴音でも、出力を上げれば鼓膜を破ることができ、さらに出力を上げれば人を殺傷できるようです。

しかし、本書で問題としているような超音波兵器の大半は、非殺傷兵器、つまり、殺傷することを目的とはしない兵器として開発されます。

それでは、何を目的としているのでしょうか。簡単にいえば、目標が人であれ動物であれ、時に耐えがたく、時になんとなく、とにかく不快な状態を作り出すということです。不快な状態、例えば、頭痛、偏頭痛、吐き気、めまい、発熱、発汗等もその一部ですが、耐えがたく不快な状態を作り出して一時的に人の身体能力や思考能力を奪ったり、なんとなく不快な状態を作り出して人や動物を追い払ったり、移動させたり、具体的には、防犯、デモの解散や軍事行動の一環として使用されることになります。

ここで、超音波兵器云々言うのであれば、実際に試してみればいいと思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、考えてみてください。本格的な兵器を一般個人で入手することは、経済面も含めて困難であり、仮に入手できたり、また、仮に理論に基づいて自作できたりしたとしても、人体実験を行うわけにはいかないのです。殊に実践的な経験のない素人が人体実験したのでは、一時的な影響だけでも問題でしょうし、恒久的な損傷を負わせてしまう可能性も否定できません。

さて、話は変わり、防音の話です。防音、つまり、音を伝わらなくする方法には、吸音、遮音及び制振があり、その対象として超音波も例外ではありません。それぞれの説明は省きますが、重要な点は、周波数が高ければ高いほど、波長が短ければ短いほど、防音しやすく、防音に用いる素材が薄く、軽くて済むということです。

ということは、可聴音(耳に聞こえる音)よりも、超音波のほうが防音しやすいということになります。一方で、音圧が大きくなればなるほど防音は難しくなりますので、周波数だけを考えればよいというわけではないのですが、周波数が高いということは、防音する側にとって非常に有利なのです。

しかしここで、悪いニュースです。LRADのような超音波兵器には、超音波を直接目標に送信するだけではなく、複数の超音波音源を利用し、結果として、目標となる人物に対し、可聴音域の周波数音や、超低周波音を送信できるものがあります。

何が悪いニュースなのでしょうか。可聴音であれば、ボイスレコーダーで録音可能、つまり特別な機材を用いずとも検出が可能ということになりますが、問題は超低周波音です。

超音波が、その周波数が高すぎで耳に聞こえないのに対し、超低周波音は、およそ120Hzの音波であり、その周波数が低すぎて耳に聞こえません。そして、悪いニュースとは、この超低周波音というのは、目標となる人物や動物に対し、船酔いに似た気持ち悪さ、疲労感、倦怠感、焦燥感や思考の鈍化といった影響を与えることができる一方で、その波長が数十メートルから数キロメートルになることがあり、防音の考え方が変わってくるということです。

騒音・振動環境入門」によれば、可聴域下限の周波数(低周波音の下限)までは、遮音材には質量則、つまり、材質の質量の大きいことが必要になり、吸音や制振には材質の厚さが必要になります。しかし一方、超低周波音では、剛性則、つまり、材質の剛性が必要になってくるとのことであり、また、その正確な検出には非常に高価な機器が必要になります。

なお、本文でもお話しした通り、人体には、パチニ小体と呼ばれる感覚器のように、振動を受容する感覚器があり、超低周波音を受けると、皮膚に振動感があったり、また、三半規管が刺激を受けることにより、動揺感、つまり、ゆらゆらと揺れるような感覚を感じたりするようです。音圧が高ければ、頭がくらくらするような感覚も演出できるでしょう。

さて、かなり簡単ではありましたが、音波、超音波、超音波兵器と防音の初歩知識はここまでです。

ちなみに、上記のポイントを押さえたうえで、超音波の本ではありませんが、前出の「騒音・振動環境入門」をお読みになると、音波の基本、それから防音の仕組みや技術に対する理解が深まるかと思います。また、同書では、超低周波音が人体に影響を及ぼす仕組みにも触れています。音波や音響に関する書物の場合、やはり物理学の基本知識の必要になるものが多いのですが、同書の構成は、防音の仕組みや間違った知識の流布を知るという観点で、比較的わかりやすいかと思います。

それから、超音波の基礎から理解したい方で、物理学の基本的な知識のある方であれば、「超音波技術入門―発信から受信まで」の説明がわかりやすいかと思います。同書の良い点は、ご自身で試行錯誤なさった上で超音波技術を身につけ、そして成功なさった著者ならではの、実践的な理解に基づいた説明にあると思います。

(付録1はここまでです。)

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